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岡山地方裁判所 昭和60年(ワ)110号 判決 1991年9月24日

原告

安藤勇

ほか二名

被告

安田火災海上保険株式会社

ほか三名

主文

一  原告らの請求を全て棄却する。

二  訴訟費用は原告らの負担とする。

事実

第一  当事者の求めた裁判

一  請求の趣旨

1  原告安藤に対して、

被告安田火災海上保険株式会社(以下、被告安田という)は金八八四万円、被告日新火災海上保険株式会社(以下、被告日新という)は金一五六万円、

被告林は金一七三万六三一二円、

及び右各金員に対する昭和五九年一〇月四日から完済まで被告安田と被告日新は年六分、被告林は年五分の各金員、

被告大成火災海上保険株式会社(以下、被告大成という)は、被告林に対する本判決が確定したときは、金一七三万六三一二円及びこれに対する右確定の日の翌日から完済まで年五分の金員を支払え。

2  原告真野に対して、

被告安田は金一五六万円、

被告日新は金三一二万円、

被告林は金一七三万六三一二円、

及び右各金員に対する昭和五九年一〇月四日から完済まで被告安田と被告日新は年六分、被告林は年五分の各金員、

被告大成は、被告林に対する本判決が確定したときは、金一七三万六三一二円及びこれに対する右確定の日の翌日から完済まで年五分の金員を支払え。

3  原告西井に対して、

被告安田は金四四四万円

被告日新は金一八〇万円、

被告林は金一六七万八一八〇円、

及び右各金員に対する昭和五九年一〇月四日から完済まで被告安田と被告日新は年六分、被告林は年五分の各金員、

被告大成は、被告林に対する本判決が確定したときは、金一六七万八一八〇円及びこれに対する右確定の日の翌日から完済まで年五分の金員を支払え。

4  仮執行の宣言。

二  請求の趣旨に対する答弁

1  原告らの請求を棄却する。

2  訴訟費用は原告らの負担とする。

3  仮執行免脱の宣言(被告林を除く、その余の各被告)。

第二  当事者の主張

一  請求原因

1  交通事故

昭和五九年一月二六日午後三時五五分頃、岡山市箕島二四六番地先の県道倉敷妹尾線の道路上において、被告林運転の普通乗用自動車(三菱ギヤラン、以下、被告車という)が、原告安藤が運転して同真野及び同西井が同乗した普通乗用自動車(トヨタクラウン、以下、原告車という)に追突した。

2  責任原因

(1) 被告林は前方不注視、車間距離不足の過失があるから、損害賠償責任がある。

(2) 被告大成は被告林との間で、被告車を被保険自動車とし、被告林を被保険者とする自動車対人損害賠償責任保険契約を締結していたところ、被告林は無資力であるから、同被告に対する損害賠償債権を保全するために同被告が被告大成に対して有する右保険契約に基づく保険金請求権を同被告に代位して請求する。

(3) 被告安田及び同日新は、原告らとの間で、別紙一覧表記載の各保険契約を締結していた(但し、搭乗者傷害保険は、契約者が三松興業株式会社である。)。

3  原告らの受傷

(1) 原告西井は最も強い衝撃を受け、強度のむち打ち症のため、

大森外科に昭和五九年一月二六日から同年五月三一日まで一二七日間入院。

肩こり、手足のしびれ、めまい、頭痛、吐き気等があつたが、生活の必要から無理に退院した。

(2) 原告安藤及び同真野はむち打ち症のため、

回生病院に昭和五九年一月二八日から同年五月一〇日まで一〇四日間入院。

4  損害

(1) 原告安藤

イ 休業損害 八五万三一一二円

昭和五七年度賃金センサス男子労働者の学歴計・企業規模計の平均月額現金給与額二四万六一〇〇円の一日当たり金額八二〇三円の一〇四日分

ロ 慰謝料 八〇万円

ハ 入院諸雑費 八万三二〇〇円

一日当たり八〇〇円の一〇四日分 合計一七三万六三一二円

(2) 原告真野

イ 休業損害 八五万三一一二円

昭和五七年度賃金センサス男子労働者の学歴計・企業規模計の平均月額現金給与額二四万六一〇〇円の一日当たり金額八二〇三円の一〇四日分

ロ 慰謝料 八〇万円

ハ 入院諸雑費 八万三二〇〇円

一日当たり八〇〇円の一〇四日分 合計一七三万六三一二円

(3) 原告西井

イ 休業損害 五七万六五八〇円

昭和五七年度賃金センサス女子労働者の学歴計・企業規模計の平均月額現金給与額一三万六二〇〇円の一日当たり金額四五四〇円の一二七日分

ロ 慰謝料 一〇〇万円

ハ 入院諸雑費 一〇万一六〇〇円

一日当たり八〇〇円の一二七日分 合計一六七万八一八〇円

5  結び

原告らは、被告らに対して、次のとおり請求する。

被告安田及び同日新に対し、それぞれ別紙一覧表記載の「その他」の欄記載の各金員及び右各金員に対する調停申立日の翌日の昭和五九年一〇月四日から完済まで商事法定利率年六分の遅延損害金。

被告林に対し、前項の各損害金及びこれに対する前同様の昭和五九年一〇月四日から完済まで民法所定年五分の遅延損害金。

被告大成に対し、被告林に対する本判決確定のとき、前項の各損害金相当の保険金及び右各金員に対して、被告林に対する本判決確定の翌日から完済まで民法所定年五分の遅延損害金。

二  請求原因の認否

被告林

1  1の事実は認める。

2  2の(1)の事実は争う。

3  3の事実は不知。

4  4の事実は全て争う。

被告安田、同日新、同大成

1  1の事実は不知。

2  2の(1)の事実は争う。2の(2)のうち、被告大成が被告林との間で主張の保険契約を締結していたことは認めるが、その余は争う。2の(3)の事実は認める。

3  3の事実中、加療の事実は不知、受傷の事実は否認する。

追突したとしても、軽微な事故で、その衝撃力は最大二八〇〇キログラムであるから原告車の構造からして右程度の衝撃でむちうち症が発症することはない。

なお、所得補償保険以外の各保険約款では「急激かつ偶然な外来の事故によつて被つた傷害」に対して保険金が支払われるものであり、また所得補償保険の約款では「被保険者が傷害または疾病を被り、そのために就業不能になつたとき」に保険金が支払われるものであつて、原告らは本件事故による傷害を根拠に本件請求をしているものであるが、本件事故により傷害(むち打ち症)が発生しない以上、原告らの請求は前提を欠くものである。

4  4の事実は全て争う。

第三  証拠は本件記録中の書証、証人等の各目録記載のとおりであるから、これを引用する。

理由

一  交通事故

請求原因1の事実は、被告林との間では争いがなく、その余の被告らとの間では成立に争いのない甲第一号証と弁論の全趣旨により、これを認めることができる。

二  責任原因

1  被告林

被告林との間では弁論の全趣旨により成立が認められ、その余の各被告らとの間では争いのない甲第二号証の二と三、原本の存在と成立に争いのない乙第三、第四、第八号証、被告林本人尋問の結果によると、原告安藤は原告車を運転して岡山市箕島二四六番地先の県道倉敷妹尾線路上を、妹尾方面(東方)から早島方面(西方)に向かつて時速二〇キロ位の速度で進行し、前方のT字型交差点で茶屋町方面(ほぼ南方)に左折するため左折信号を出しながら時速約二〇キロ位で進行して同交差点の手前に接近した際、折から茶屋町方面から対向車が進行してきたため、同車に道を譲るべく、減速するためブレーキを踏み更に左にハンドルを切ろうとしたこと、その時、被告車を運転して原告車に追随して時速三〇キロ位の速度で進行して来た被告林は、原告車の後方約一〇メートル位の地点に追随しており、原告車のストツプライトを認めたが、それまで被告林は先行の原告車がそのまま左折進行するものと軽信し、その動静を注視しないで進行していた結果、衝突の危険を感じて左にハンドルを切ると共に急ブレーキをかけたが及ばず、原告車の後部に被告車前部を追突させたことが認められるから、被告林は民法七〇九条により本件事故について損害賠償責任がある。

2  被告大成、同安田、同日新

被告大成が被告林との間で、被告林を被保険者、被告車を被保険自動車として、自動車対人損害賠償責任保険契約を締結していたこと、被告安田と同日新が、原告らとの間で、別紙一覧表記載の各保険契約を締結していたことは、いずれも当事者間に争いがない。

三  そこで、本件事故により、原告らが、むち打ち症の傷害を被つたか否かについて検討する。

1  事故状況

前認定のとおり被告林は時速三〇キロ位の速度で原告車に追随して進行し、原告車との車間距離約一〇メートル位の地点で、原告車のストツプライトの点灯を認めて左ハンドルを切ると共に急ブレーキをかけたこと、そして前掲甲第二号証の二と三によつて認められる、現場道路が平坦でかつ当時は晴天でアスフアルト路面は乾燥していたところ、その路面に印象されていた被告車右前輪のスリツプ痕は約四・八メートルであつた事実を考え併せると、衝突寸前の被告車の速度は時速三〇キロより低速に減速していたと認めることができる。

2  双方車両の損傷状況

前掲甲第二号証の二によれば、事故直後の警察官の実況見分の結果によると、追突車の被告車は前部バンパー、右前照灯、ボンネツト前部が損傷していたが、その程度は軽微であり、実験の結果も被告車のハンドルやブレーキに異常はなかつたこと、また被追突車の原告車は後部バンパーとトランクが損傷していたが、その程度は同様軽微であつたことが認められ、原告車を写した写真であることに争いのない乙第二号証の四と五によると、原告車の後部の損傷は一見しただけでは損傷の部位すら明瞭ではなく、後部のガラス部品にも損傷は全くないことが認められ、また成立に争いのない乙第一一号証によると、原告車の修理費用は約一三万円位のものであることが認められる。

なお、成立に争いのない乙第一〇号証及び被告林本人尋問の結果によると、被告車は前部ボンネツトがめくれ上がる程に壊れていたものの如くであるが、被告林本人尋問の結果によると、被告車は昭和四七年初度登録の中古車で、事故当時、廃車寸前のポンコツ車であつたうえ、前認定のとおり事故直後の警察官による実況見分の結果によると、損傷の程度が軽微とされ、実験の結果でもハンドル操作に異常がなく、加えて被追突車の原告車の後部損傷の程度は、ガラス部品等に損傷がない程の極めて軽微と認められることや前認定のとおり、衝突時に被追突車の原告車は完全に停止しておらず、未だ前進中であつたこと等からすると、衝突の衝撃により被告車が右表現の通り破損したものと認めることはできないところであり、そして、被告林本人尋問の結果によると、運転者の被告林には外傷がなく手当てもしなかつたこと、後記認定のとおり、被追突車の原告車運転者の原告安藤、助手席同乗者の原告真野、後部同乗者の原告西井らにも確たる他覚的所見が認められない事実を考え併せると、原告車が高級車のクラウンであることを考慮に入れても、衝突の衝撃が大であつたと認定することは早計の誹りを免れないというべきであつて、むしろ、前認定事実からすると、衝突の衝撃は小さいものであつたと認定することが相当というべきである。

3  症状

(1)  原告安藤について

原本の存在と成立について、被告林との間では弁論の全趣旨により認められ、その余の各被告との間では争いのない甲第三号証の一ないし九、甲第六号証の一ないし九、証人岡野熙の証言によると、原告安藤は事故から二日目の一月二八日に診察を受け、頸部及び腰部捻挫の診断を受け、当時握力は左三四キロ、右三〇キロあり、X線上で腰椎に異常なく、頸椎にも骨折などはなく、ただ第五、第六頸椎間に軽度狭小化の所見が認められたが事故との関連性は明確ではないこと、頸部可動域ほぼ正常で、圧痛は余りなく、両側の僧帽筋がやや硬直していること、四肢の神経、血管に障害はなく、背部硬直はないこと、当時の症状は通院、即ち自宅で数日間安静療養する程度のものであつたこと、なお、同日入院しているのは、通院でもよいが、本人の希望を入れて一応入院して安静にさせるという判断によるものであつたこと、その後二月四日は後頭部の鈍痛が左右ほぼ同じにあつたが、上肢に異常はなく、後頭部の圧痛もマイナスないしプラスマイナスで、頸部可動域は最大背屈で軽い痛みがある位のものであつたこと、二月一八日は牽引中に嘔吐があつたが、頸部可動域はほぼ正常で、頸部痛はなかつたこと、三月三日は肩凝りがある位で、三月一〇日は症状に変化なく、三月一五日は後頭部痛や項部の鈍痛が軽度ないし中等度あつたこと、三月二二日はX線上で、前屈状態で第五、第六頸椎間がクサビ状に狭小化の所見がみられ、頸部は最大背屈で圧痛があつたが、後頭部痛は消失していたこと、そして四月二、三日は外泊し、四月七日は天候が悪いと肩のだるさがある位で、手指症状に異常はなく、四月一四日は症状に変化なく、握力は左三八キロ、右四一キロあり、そして五月一〇日に退院し、その後通院しなかつた。

(2)  原告真野について

原本の存在と成立について、被告林との間では弁論の全趣旨により認められ、その余の各被告との間では争いのない甲第四号証の一ないし一二、甲第七号証の一ないし一二に、前掲岡野証言によると、原告真野は原告安藤と同日受診して頸部捻挫の診断を受けたが、当時、嘔吐が一回あつたとの訴えがあつた外は、項部に鈍痛があつた程度で頸部可動域はほぼ正常で圧痛はなく、握力は左三〇キロ、右三七キロあり、他覚的所見は特になく、自覚症状も余りなく、三、四日の経過観察と診断されたが、当日入院したこと、その後二月四日は左尺側薬指と小指に軽度の痺れ感が僅かにあり、左握力が低下していたが、頸部可動域は正常であり、二月一八日は前記二指の症状は同じであり、他の四肢に異常はなく、頸部痛や筋萎縮はなく、時に頭重感がある程度で頸部可動域はほぼ正常、スパークリングテストはマイナスであつたこと、二月二五日は症状不変で、アレンステストはプラス、頸部最大背屈で軽い痛みがある程度であつたこと、三月三日はアレンステストはマイナスで、頸部最大背屈で痛み?とされていたこと、三月二四日は頸部最大背屈で痛みがあり、また項部中央部に圧痛があつたが、アレンステストはマイナスであつたこと、三月三一日はアレンステストはマイナス、知覚反射正常、筋肉萎縮はなく、天候により夕刻になると頭痛がしたり、また前記二指にしびれ感があること、四月一四日は前記二指におかしい感じがする程度になつたこと、握力は回復し、右四五キロ、左三〇キロになつたこと、そして五月一〇日に退院し、その後通院しなかつた。

(3)  原告西井について

原本の存在と成立について、被告林との間では弁論の全趣旨により認められ、その余の各被告との間では争いのない甲第五号証の一ないし一〇、甲第八号証の一ないし一〇に、証人大森拓の証言によると、原告西井は事故当日受診し、頸部捻挫、腰部打撲症と診断されたところ、症状としては頭がぼおつとする、吐き気がある、首と腰に痛みがあつたものの、X線上で異常はなく、全治二週間と診断された。

原告西井は、診察を受けた後一旦帰宅し、夜になつて気分が優れない、吐き気があると訴えて来院し、経過観察の要ありとして入院したが、当時吐き気はプラスマイナス程度になつていた。

そして、一月二七日は腰痛があるが、X線上で骨折はなく、一月二八日は首、腰の痛みは同じであり、なお、注射は体質的に恐怖感があるとして拒否したこと、一月三〇日は外出したが、頭痛と吐き気があるといつて帰院したこと、二月一日は首に圧痛があり、二月二日は頭痛、背部痛があるが、腰部、胸部に異常はなく、二月一日から二月二日は外泊していたこと、二月三日は風邪を併発し、頸と腰の痛みは一進一退を繰り返しており、二月四日と五日は症状に変化はなく、二月六日頃も風邪気味であり、二月一〇日は頭痛感と頸部の張つたような緊張感があるが、頭痛は良くなり、二月一三日は変化なく、二月一六日は外泊し、二月一七日は悪心時々あり、頭痛感と背中の圧痛があること、二月一九日は気分悪く外出を中止し、二月二二日は日により頭痛感と悪心があり、二月二六日は外泊し、三月四日は外泊し、三月五日は症状に変化なく、三月七日は天候により症状が左右され、三月一三日はスパーリングテストはプラスで、腕に軽度の痛みがあるもの、指の痛みや、筋萎縮、巧緻運動障害はなく、三月一四日は症状は天候に左右される様子であつたこと、三月一八日から二〇日まで外泊し、三月二六日は頭痛はあるが部位が不明であり、四月六日は雨で頭痛があり、その後は特に変化はなく、四月二三日には退院を考慮するよう指示され、その後も特に症状の変化はなく、五月三一日に退院し、以後通院しなかつた。

なお、同女の症状は一進一退を繰り返していたもので、格別症状が悪い時期を特定することはできないこと、

右のとおり認められ、この認定を覆すに足りる証拠はない。

以上認定した事故状況、双方車両の損傷状況等からすると、衝突の衝撃の程度は小さいものであつたと推認されるうえ、症状についても、原告安藤については他覚的所見が第五、第六頸椎にやや狭小化が認められるものの、本件事故との因果関係が不明のものであり、他に他覚的所見はなく自覚症状のみであること、なお、原告西井本件尋問の結果によると、原告安藤は事故直後、原告車を運転して、原告西井、同真野と共に現場近くの大森外科に診察を受けに行き、また同病院から岡山市の原告西井の自宅まで原告車を運転して同原告を送り届け、更に同夜原告西井を同女の自宅から大森外科まで原告車を運転して送り届けている事実も認められること、原告真野については他覚的症状に乏しく自覚症状のみであり、なお、前掲大森証言によると、原告真野は事故当日の受診当時、医師に治療を受けることの程はないといつて帰宅していたものであること、原告西井についても確たる他覚的症状に乏しく、主として自覚症状の範囲に止まり、それも一進一退を繰り返していたものであつて、不定愁訴の域を出ないものであつたという外はないものであり、そして同原告は入院後間もなく外出や外泊をしていたものであつて、これらの事情に、鑑定の結果を考え併せると、原告らが、主張のむち打ち症の傷害を被つたものと、たやすく認め難いといわざるを得ない。

原告安藤、同真野、同西井及び被告林の各本人尋問の結果中、前認定に抵触する部分は前掲各証拠と対比してたやすく措信できず、他に前認定を覆すに足りる的確な証拠はない。

四  以上の次第で、原告らが本件事故によつて主張のむち打ち症の傷害を被つたものということはできないから、その存在を前提にする原告らの本件各請求は、その余の点を判断するまでもなく理由がなく棄却を免れない。

よつて、訴訟費用の負担につき民事訴訟法八九条、九三条を適用して主文のとおり判決する。

(裁判官 三島昱夫)

契約状況一覧表

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